【救急車有料化】いつから始まる?日本の事例と海外の状況を比較

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みなさん、こんにちは。最近、救急車の有料化が話題になっています。

ニュースなどでも軽症者の利用にはじまり、タクシー替わりや動画撮影目的など、悪質な利用者も後を絶たない状況です。

そのため、救急車の利用は年々増加傾向にあり、医療費の増加や重症患者への対応遅れが大きな課題となっています。

例えば、東京都では以前に民間救急車のあっせんを受けた結核患者が、消毒のための費用として100,000万円もの請求がされた事例がありました。
また、三重県松阪市では、救急搬送されても入院に至らなかった場合、7,700円の利用料が発生することになっているそうです。

背景には、軽症での救急車利用が増えていることが問題となっています。

そこで、救急車の有料化が検討されているのです。有料化によって、適切な利用を促し、重症患者への対応を改善することが期待されています。一方で、有料化によって、必要な時に救急車を呼ぶのを躊躇してしまう人が出てくるのではないかという懸念もあります。

本記事では、救急車の有料化について、いつから始まるのか、なぜ有料化が検討されているのか、そしてその影響について、詳しく解説させていただきます。

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目次

1.本記事のテーマ

  • 救急車有料化が始まっている地域は?全国的な開始時期はいつから??
  • 救急車1回の出動はどれくらいの費用がかかるの?
  • 驚くべき海外の救急車有料化の実情

2.救急車有料化が始まっている地域は?全国的な開始時期はいつから??

https://life.saisoncard.co.jp/health/longevity/post/c1078/

日本では現在、救急車による病院への搬送費用は基本的に無料です。しかし、近年、救急車の利用が増加傾向にあり、医療費の増加や重症患者への対応遅れが問題となっています。

そのため、一部の地域では、救急車の利用に費用を課す「有料化」が検討されるようになってきました。

(1)有料化の対象範囲

救急車の有料化は、緊急搬送のみを対象とする場合や、一部の地域のみで実施される場合など、導入方法は地域によって異なります。

例えば、これまで話題に上がった三重県松阪市では、入院に至らなかった場合に利用料が発生しています。

三重県松阪市 救急車有料の事例
  • 救急車の利用により必ず料金をとられるわけではない。
  • 松阪地区の基幹病院に指定されている3病院に救急搬送されたものの、入院には至らなかった際に「選定療養費」として、7700円(税込)が請求されるもの。
    ※選定療養費とは、各地域の拠点になる大病院に紹介状なしで来院した患者から徴収できる料金。
  • 2022年の統計では搬送された人のうち、入院を必要としない軽傷者の割合は56.6%と、半数以上であった。
  • 医師などの判断により、入院しない場合でも料金が不要になるケースがある。

(2)有料化の導入時期

救急車の有料化については、具体的な全国レベルでの導入時期は未定です。

ただし、一部の地域では既に導入されており、今後、他の地域でも検討が進められていくことが予想されます。

① 大阪府の事例

大阪府では、2019年4月から救急車の有料化が導入されました。救急車を利用した後、入院に至らなかった場合は5,000円の利用料が発生します。

② 神奈川県の事例

神奈川県では、2020年4月から救急車の有料化が導入されました。救急車を利用した後、入院に至らなかった場合は8,000円の利用料が発生します。

③ 福岡県の事例

福岡県では、2021年4月から救急車の有料化が導入されました。救急車を利用した後、入院に至らなかった場合は6,000円の利用料が発生します。

3.救急車1回の出動はどれくらいの費用がかかるの?

https://sunroad-inc.com/column-list/no-29/

救急車1回の出動にかかる費用は、およそ45,000円と見積もられていす。

主な経費の内訳は以下のとおりです。

  • 救急隊員の人件費(約50%)
  • 救急車のメンテナンスやガソリン補給にかかる費用(約20%)
  • 医療機器や救急資器材の購入・管理費用(約15%)
  • 救急業務に関する教育訓練費用
  • 施設の光熱水費、管理費用など

つまり、救急車1回の出動には、人件費、車両・機材の維持管理費、医療資材費、教育訓練費、管理運営費など、さまざまな経費がかかっているのが分かります。
また、救急車の出動には、単に費用だけでなく、医療現場の負担軽減や適切な救急搬送の実現など、さまざまな課題も関連しています。

4.驚くべき海外の救急車有料化の実情

https://otokonokakurega.com/meet/curiosity/78341/

主な国々の救急車有料化の事例です。国や地域によって制度が異なり、料金体系も複雑な場合があることがわかります。

海外では基本的に多くの国が救急車利用は有料とされています。また、公営と民営が運営する救急車があり、有料・無料についてそれぞれに料金設定が異なります。

(1)アメリカ

アメリカでは、救急車の利用に最低50,000円程度の基本料金がかかります。

さらに、移動距離に応じた追加料金や、医療行為に応じた料金も発生します。

例えば、救命蘇生措置を行わずに搬送料だけでも60,000円になることがあります。

(2)カナダ

カナダのバンクーバーでは、救急車の利用料金は約60,000円程度かかります。

(3)イギリス

イギリスのロンドンでは、公営の救急車は無料で利用できます。

ただし、救急病院の数が少ないため、待ち時間が長くなる課題があります。

(4)フランス

フランスのパリでは、重症者の救急車利用は無料ですが、それ以外は約35,000円程度の料金がかかります。

ただし、消防救急車と医療救急車の料金体系が複雑で、細かい精算が必要な場合があります。

(5)シンガポール

シンガポールでは、非救急の場合のみ救急車の利用に料金がかかります。

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