- どこで申し込みをすればいいいの?
- 災害ボランティアセンターの三原則は?
- 災害ボランティアの活動内容は?
- 何を準備していけばいいの?
- 報酬はもらえるの?どこまでが実費なの?
1.本記事のテーマ
- 災害ボランティア活動の三原則
- 災害ボランティアの参加方法
- 災害ボランティアに参加する前の準備
- 災害ボランティアの心構え
- まとめ
2.著者の経験
これまでの主な職歴は、人材サービス業とコンサル業での勤務です。
人材サービス業では14年間勤務し、約3,500名の求職者のみなさんへお仕事をご紹介してきました。また、コンサル業では7年間人事業務に携わり、新卒や中途採用、教育・研修などを行ってきました。
3.災害ボランティア活動の三原則
災害ボランティア活動は社会福祉協議会、行政、NPO、企業など様々な主体が連携・協働して運営されています。
これらの災害支援にかかわる様々な部門が議論する中で、現在の災害ボランティア活動は「被災者中心」、「地元主体」、「協働」の三原則によりすすめられています。
- 自己完結
装備や宿、食料などボランティア自身が利用するものは自分で準備するのが基本です。ただし、参加する場所や時期により状況は異なるため、確認が必要です。 - 自己責任
災害ボランティア活動では、怪我や病気、事故のリスクが常にあります。万が一に備えボランティア活動のための保険に入ること、健康管理を心がけ、頑張り過ぎないよう自分の体調と相談しながら活動することが自己責任です。 - 被災地・被災者への配慮
被災者には、家族や友人、自宅、仕事など、失ったものがたくさんあります。また、避難所や仮設住宅などの慣れない環境で様々な問題に直面し、不安な思いを抱えています。すべてを理解することは難しいことですが、被災者の気持ちを想像し、配慮した言動を心掛けましょう。 - 多様性の尊重
被災者のおかれている状況は一人ひとり異なり、災害の発生からのフェーズによってもニーズが変わります。また、避難所などでの集団生活では、高齢者や障がい者、乳幼児、日本語が不慣れな外国人など、特別なケアを必要とする人への配慮が必要となります。
ボランティアには、一人ひとりと向き合う姿勢が大切になります
4.災害ボランティアの参加方法
個人で災害ボランティア活動に参加する場合、災害によって被災した地域の市区町村で立ち上がる災害ボランティアセンターで受付・登録し、その後活動を行います。 事前登録制の場合もあるので注意が必要です。
災害ボランティアセンターは、被災地での災害ボランティア活動を円滑に進めるための拠点として開設され、個人・団体ボランティアの受け付けや、被災者の要望(ニーズ)と個人・団体ボランティアの調整(マッチング)を行います。
ボランティアの募集状況については、全国社会福祉協議会のホームページにおいて、災害ボランティアセンターの募集状況(募集の範囲や参加方法)などを案内しています。
5.災害ボランティアに参加する前の準備
(1)正確な情報収集
最初に、被災地の状況を確認しましょう。求められる活動は、災害や被災地によって異なるため、上記の全国社会福祉協議会などのSNS(災害ボランティアセンター等の窓口)や、インターネット等で最新情報を確認しましょう。
直ぐに駆け付けたい気持ちになりますが、被災直後の場合、緊急対応の最中であり、現地で災害ボランティアの受入れ体制が整っていない場合が多く発生します。
極力、被災地の自治体などへの直接電話などは避けましょう。各人の問い合わせ対応の時間が割かれ、現場対応に支障をきたしてしまいます。
また、SNSでは誤った情報が拡散される可能性もあるので、発信元をきちんと確認ましょう。
現地の被害状況 テレビや全国版の新聞、地方新聞のほか、市区町村の災害対策本部のウェブサイトで被害 状況が公開されます。被害が複数の市町村にまたがる場合には、都道府県の災害対策本部が、 またさらに広域にまたがる場合には内閣府のウェブサイト「防災情報のページ」が公開され ます。
ボランティアの募集情報は、被災地の市町村で災害ボランティアセンターに関する情報が入手できます。また、全国社会福祉協議会(全社協)のウェブサイト「全社協 被災地支援・災害ボランティア情報」では、災害ボランティアセンターの状況を一覧で確認することができます。
全社協 被災地支援・災害ボランティア情報 – 2023台風13号特設ページ (saigaivc.com)
(2)服装と持ち物
災害ボランティア活動をする際には、被災地に負担をかけないようにすることが基本です。
何の準備もせずに被災地に行ってしまうと、むしろ被災地に迷惑をかけることになってしまいます。しっかりと事前に必要なものを確認し、各自の費用で準備をしてください。
災害の種類や、発生する時期(季節)によっても服装や準備物は異なります。状況に合わせて服装・持ち物を準備してください。せっかくボランティアに伺っても、準備不足による体調不良や、仕事を頼めないといった状況はお互いにとって不幸になってしまいます。
「これだけは準備しておきたい必需品一覧」
- 帽子、マスク、目薬
- 手ぬぐい、タオル
- ゴム手袋、軍手、長くつ、雨具
- 長袖シャツ、半袖シャツ、着替え(複数枚)
- スマホ、充電器(複数)、電池
- 食事、飲料
- 常備薬、保険証、お金
- ごみ袋、大きめの手が空くリュックサックなどの収納物
(3)食事や宿泊先、往復の交通手段の確保
会社からのボランティア参加の場合は業務ですが、自身でのボランティア活動は基本的に無償です。
活動の全てにおいて「自分のことは自分でやる」、自己完結を基本にしてください。もちろん、食事やホテルなども自費であり、予約も自分で行うことが必要になります。
事前に必要な情報を収集し、十分な準備(宿泊予約、食事確保など)をして被災地に入りましょう。
特に災害が発生して間もない被災地では、飲料水や食料などが不足しています。
東日本大震災以降、以前より復旧やボランティアのかかる準備はスムーズになっていますが、現地で調達ができないことを前提にして現地に向かいましょう。
私も被災経験がありますが、現地の方は自分たちの対応で精いっぱいです。
「自分のことは自分でする」自己完結が基本になりますので、くれぐれも被災地の方に迷惑がかからないように行動しましょう。
(4)ボランティア活動保険への加入
二次災害や災害ボランティア活動中のケガに備え、ボランティア活動保険に必ず加入しましょう。
保険加入には社会福祉協議会への登録が必要になります。お住まいの地域の社会福祉協議会に確認し、保険には必ず加入してから活動に参加されることを強くおススメします。行先は危険な状態の被災地ということを忘れずに万全な準備をしましょう。
ボランティア活動保険の詳しい内容については、ふくしのほけん「ボランティア活動保険」 をご確認ください。
6.災害ボランティアの心構え
災害ボランティア活動に参加する際の心構えには「自己完結」、「自己責任」、「被災地・被災者への配慮」、「多様性の尊重」の4つがあげられます。
- 自己完結
装備や宿、食料などボランティア自身が利用するものは自分で準備するのが基本です。ただし、参加する場所や時期により状況は異なるため、確認が必要です。 - 自己責任
災害ボランティア活動では、怪我や病気、事故のリスクが常にあります。万が一に備えボランティア活動のための保険に入ること、健康管理を心がけ、頑張り過ぎないよう自分の体調と相談しながら活動することが自己責任です。 - 被災地・被災者への配慮
被災者には、家族や友人、自宅、仕事など、失ったものがたくさんあります。また、避難所や仮設住宅などの慣れない環境で様々な問題に直面し、不安な思いを抱えています。すべてを理解することは難しいことですが、被災者の気持ちを想像し、配慮した言動を心掛けましょう。 - 多様性の尊重
被災者のおかれている状況は一人ひとり異なり、災害の発生からのフェーズによってもニーズが変わります。また、避難所などでの集団生活では、高齢者や障がい者、乳幼児、日本語が不慣れな外国人など、特別なケアを必要とする人への配慮が必要となります。
ボランティアには、一人ひとりと向き合う姿勢が大切になります
7.まとめ
今回は災害ボランティアに参加するにあたっての流れや、注意点をまとめてみました。
私は、無償で現場に向かい、現地の方のために自ららの判断で出向かれるボランティアの方を心から尊敬しています。
しかし、行先は被災直後の災害地です。
ご判断の上、支援に向かわれる方は十分にご自身の安全を確保し、決して二次災害などに合わないようにご注意して、無事に作業を終え、ご自宅に戻られることをお願い申し上げます。
ボランティアに出向けない方も、決して問題はありません。ひとり一人ができることに取り組むことが大切だと思います。私は今回は微力ですが、自身のわずかな貯えを寄付したいと思っています。
被災地の方の、一日も早い復興をお祈りしております。