パリ五輪、男子柔道100キロ超級の準決勝。
「谷落とし」で一本を決めたフランス代表のテディ・リネールに対し、にらみ合い後に蹴り上げた行為で反則負けとなったのが、ジョージア代表のグラム・トゥシシビリ選手でした。
蹴り上げた行為に対する批判コメントは多くありましたが、勝利後に舌を出して挑発的に喜びをあらわに出したリネールにも非があるように見受けられます。
残念な結果となりましたが、ジョージアという国は柔道強豪国です。
今回はジョージアがどこにある国で、なぜ柔道が強いのかについて解説します。
1.本記事のテーマ
- ジョージアはどこにある国なの?
- ジョージアはなぜ柔道が強いの?
2.ジョージアはどこにある国なの?
ジョージアは黒海とカスピ海に挟まれた小さな国です。
面積は日本の約5分の1で、北海道より一回り小さいくらいの小さな国です。
人口は約400万人。5,000メートル級の峰が連なる大コーカサス山脈から黒海沿岸のビーチリゾートに至るまで大自然が広がります。ワインが特産品です。
ジョージアは、実は2015年4月から国名が変更になった新しい国です。
それまでは、「グルジア」という国名でした。
国名の呼称変更について簡単にまとめると、長い期間、ロシアから侵攻を受け国交を断絶したジョージアの要請を受け、グルジア(ロシア語: Грузия, Gruziya)から「ジョージア」へ変更となりました。
ジョージア出身の有名人には、あのソ連の指導者「スターリン」や、大相撲の「栃ノ心」、バレリーナの「ニーナ・アナニアシビリ」がおります。
2.ジョージアはなぜ柔道が強いの?
ジョージアを含むコーカサス地方は、世界的に知られた格闘技王国として知られています。
ジョージアに古くから隣国に狙われることの多い国でした。そこで、自国を守るために独自の格闘技が進化しました。
格闘技「チダオバ」
ジョージアでは「チダオバ」、「クリヴィ」、「フリドリ」という独自の格闘技が進化していきました。
中でもチダオバは投げ技を中心とした格闘技です。
レスリングと柔道を合わせたようなチオタバは、ヨーロッパからアジア全域の組み技格闘技の流れを汲んでいるといわれています。
ジョージア出身の選手達が、柔道やレスリング、相撲などのスポーツにおいて素晴らしい成績を残すことができた理由の一つは、子供の頃から「チダオバ」をやっているからだと言われています。