【解決】退職時のマナー 退職の理由、挨拶、お菓子の渡し方まで 

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退職時のマナーの疑問
  • 退職する際の一連のマナーがよくわからない。
  • 退職の伝え方、ルールがわからない。
  • しっかり引継ぎをしてほしいと言われるが、どこまでやるべきかわからない。
  • 退職時の挨拶が難しい
  • 最後にお菓子などを渡すマナーが良くわからない。

今回は退職に伴う人的な部分の流れやマナーをまとめてみました。

私自身の経験として、社会保険や離職票、失業保険などの実務的な問題は、ある意味一定のルールがあるので、その通りの流れにそって進めることで解決できます。

一方、人が絡む退職時の流れやマナーの方が、より面倒になることが多いのが現状です。

大企業や、中小企業など、みなさんが所属する会社によって異なる部分も多いと思いますが、一般的な部分を中心に経験談も交えて解説してみました。

特に若い方や初めて退職される方は、一度ご覧いただけると大きな流れをつかむことができると思います。

細かな疑問点などがあれば、遠慮なくお問い合わせページから質問してくださいね。

今回も気楽にご覧ください。

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目次

本記事のテーマ

  • 退職を決意したら
  • 退職理由の話し方
  • 引継ぎのスケジュールを設定する
  • 退職の挨拶
  • 退職セレモニーでの挨拶
  • 退職時のお菓子などのお礼
  • お餞別などを頂いた場合

著者の経験

これまでの主な職歴は、人材サービス業とコンサル業での勤務です。

人材サービス業では14年間勤務し、約3,500名の求職者のみなさんへお仕事をご紹介してきました。また、コンサル業では7年間人事業務に携わり、新卒や中途採用、教育・研修などを行ってきました。

転職や就職情報のほか、面接時の雑談や、お仕事場での日常的なコミュニケーションツールとして、日々のニュースやトレンドの情報も、お伝えしていきます。

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1.退職を決意したら

退職を決意した段階で、退職の意志を会社に伝えます。

退職を伝えるにあたっては以下のポイントを留意しましょう。

(1)退職を伝える時期

労働基準法上は、退職の2週間前までに意向を伝えることで良いとされています。

ただし、円満退社および次の転職先で万が一接点を持つことを考えると、私は最低3か月前には退職の意向を伝えるべきと考えます。

(2)退職の伝え方

退職の意向は、直属の上司に伝えることが一般常識です。

仮に直属の上司が退職の大きな理由だったとしても、第一歩目は直属の上司に伝えましょう。

伝え方は以下の2通りの方法があります。似て非なる部分もあることと、会社の就業規則によって定められている場合もありますので、基本知識として押さえておいてください。

退職の伝え方

①退職願を提出する

  • 退職願は、退職の希望を伝えるものです。
  • 上司やその上席などから退職遺留(退職の考えを改め、残ってほしいと交渉されること)を受け、その結果として残ることを考え直した場合は、退職の意志を取り消すことができます。

②退職届を提出する

  • 退職届は、退職を決定事項として届け出る(通知する)ことです。
  • 原則として退職届は撤回することができない意思通知となります。既に転職職先などが決まっている場合等、絶対に残留しない場合が前提となります。

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2.退職理由の話し方

本当に、いざ退職を伝えることになると、自身にも様々な迷いが生じてきます。

これまで本当に辞めたいと考えて、この場を設けているのに、いざ退職を伝えるとこれまでの良い記憶もよみがえり、躊躇することがあることは当たり前のことです。

それだけ、退職は自身にとってもパワーと決断のいる作業になります。

それを乗り越え、退職の意志を伝えた際にはその必ず理由を問われます。以下の点を留意して回答しましょう。

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(1)退職理由の考え方

良く聞くことのある「一身上の都合」は、書面上の記載方法であって、実際の面談で使用することはありません。

退職理由が曖昧の場合は、上司から残留を求められることが多いと思います。

そのため、退職理由は相手が残留交渉できないように、はっきりと退職に意志が伝えられるように、事前に伝える内容、言葉を整理しておきましょう。

(2)具体的な退職理由の伝え方

私もこれまでの転職から伝え方が不十分で、上記の残留交渉などを受け、お互いに無駄な時間を消費することもありました。

そのためにも以下のようにポイントを明確にして、迷いのない退職の意志を伝えることが重要です。

私が実際に伝えてきた退職理由も含めた参考例です。退職理由の軸として参考にしてください。

  • 努力をしましたが、自身の成長ややりがいを感じることができなかったため、〇〇の業界へ転職することを決意いたしました。
  • 自身の個性や長所を生かすことができなかったため、以前より次の転職先を検討してきました。先日、他社より内定を頂きましたので、〇月〇日をもって退職させていただきます。
  • 家庭の状況が変わり、現在の働き方が困難になりました。今後のライフプラン(勤務地、就業時間等)を考えた結果、転職することを決意いたしました。
  • 当初の募集求人に記載があった雇用条件と異なる点が多く、何度も改善をお願いしましたが返答および対応を頂くことができませんでした。残念でありますが、次の就職先が決定いたしましたので、〇月〇日をもって退職させていただきます。
  • 職場のレベルが高く、常に劣等感をもって仕事をしてきました。強いストレスを抱えての就業に限界を感じました。健康状態も不安定なため、〇月〇日をもって退職をさせていただきます。

(3)退職理由を伝える上での注意点

以下のような内容を伝えることは、話を長引かせたり、残留交渉の要因(異動、処遇改善等)になったりとするほか、退職までの在籍期間に不利益を被る可能性が高まります。

退職する決意があっても、合理的に、かつ「立つ鳥跡を濁さず」の精神をもってスマートに退職しましょう。

  • 具体的な人物名などを挙げて批判し、それを退職理由としない。
  • 部署の仕事や、人間関係などを退職理由としない。
  • 組織や業界全体に関する批判などを退職理由としない。
  • 次の勤務先との比較などを退職理由としない。また、安易に次の転職先を口外しない。※特に業界が一緒であったり、競合他社であったりする場合は、事前に就業規則を確認しておきましょう。競合他社への転職を退職後、一定期間禁止している会社もあります。
    入社時に同意書を書いていると思うので、無理な退職を強行した場合等は係争に発展する可能性もあります。
  • 他社(他者)の評価を退職理由としない。


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3.引継ぎのスケジュールを設定する

引継ぎは退職をする上で、避けては通れない重要な工程になります。

ただし、大抵の場合は退職の意志を伝えたことにより、急に人事異動が行われた結果、後任が選任されています。

人事異動の節目の時期(年度末)であれば問題ありませんが、期中である場合は後任を任された方、残される所属部署の方にとっては迷惑が強く残ります。

その結果、これまでに見たことも、聞いたこともないような必要以上の引継ぎを求められるケースもでてきます。

その際は割り切って考えましょう。できる範囲で、必要事項とされる点に焦点をしぼり、引継ぎを滞りなくこなしましょう。前任者の引継書を参考に、同レベルの引継ぎが行われることで十分です。

無理難題を求められるケースが続く場合は、はっきりとそこまで対応する必要性がないことを伝え、粛々と作業を進めましょう。

いい加減な引継ぎは問題外ですが、常識的な範囲で完了できれば、常識のある第三者が見た場合、問題ない引継ぎと判断されます。

あとは気にせず、次の仕事を楽しみに頑張りましょう。

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4.退職の挨拶

具体的な引継ぎがはじまりと、社内にも退職する情報が共有されてきます。

このタイミングから、退職の挨拶を徐々に進めていきましょう。

退職を伝える時期にもよりますが、遅くても退職の1か月前くらいには、挨拶を始める時期がきます。

(1)お世話になった同僚や先輩、上司への挨拶

まずは、兎にも角にも社内で自身が本当にお世話になった方に、個別にご挨拶に伺いましょう。

  • 出来る限りで個室で、これまで苦しい時にもお世話になった謝辞とあわせて、退職のご挨拶をしていきましょう。
  • 特にお世話になった方には、私は次の職場などもお話していました。他の方には内緒にしてほしいと伝えることで、一定期間は知れ渡ることはないと思います。
  • 今後も、仕事抜きでお付き合いできる方だと思いますので、しこりがないように誠意をもってお伝えしましょう!

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(2)社外の方へのご挨拶

本当に自身を助けてくれたり、支援してくれたりした方を思い浮かべましょう。

  • できる限り直接伺ってご挨拶したいところですが、遠方の場合は電話でも十分ですので、素直な気持ちで感謝を伝えましょう。
  • あれもこれもと、人選について忖度は全く必要ありませんので、皆さんのお気持ちでご挨拶をしましょう。
  • どんなに偉くても嫌な人にまで挨拶する必要はありません。

(3)今後の利益関係が発生しそうな場合

次の転職先が決まっている場合、あるいは影響力の強い人物と接点がある場合などは、今後の自身の利益を考えて、割り切った挨拶も重要です。

  • 退職することが公になると、色々と残務処理が発生し、思った以上に時間がなくなります。
  • 身近でお世話になった以外にも、今後の仕事を考える際、一言ご挨拶するリストを考えてみましょう。
  • とても時間が限られますが、退職前に挨拶できるようにリスト作り、スケジューリングしましょう。
  • 私はやっぱりあの時無理をしてでも、行っておけば良かったと後悔している方が沢山います💧
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5.退職セレモニーでの挨拶

転職の都度、本当にそっと退職させてほしいと思う一番の瞬間が、退職挨拶です。

外資にいた際にもありましたが、やはり地域に根付いた企業はセレモニーの度合いが異なります。定年退職者の皆さんと、同じレベルで挨拶させていただくこともありました。

大抵の場合、退職日や最終出勤日(有給消化をする場合)が、挨拶のタイミングになります。

バタバタしている合間に急に始まるケースもありますので、しっかりと事前に準備しましょう。最後はかっこつけて辞めたいところです。

(1)退職挨拶のポイント

STEP
挨拶の時間

概ね3分程度で、短くまとめましょう。

貢献度がたかく、惜しまれて惜しまれて退職するケース以外は、ただの行事です。話す側も大変ですが、聞く側も同様であることを頭の隅に入れておきましょう。

STEP
内容

場合によっては、退職の理由にハラスメントや労働基準違反、その他、理不尽なこともあった方もいらっしゃると思います。

ただし、その場合でもここだけは我慢してください。

ここでたった一言、積年の恨みを晴らしても自身の株を下げるばかりか、身に覚えのないことまで風潮されるなど、退職後に悪影響を及ぼすリスクの方が高いと考えられます。

ここがセレモニーと割り切り、端的に、ゆっくりと、感謝の意を込めて(嘘でも)スピーチすることに徹しましょう。

STEP
スピーチ例

簡単に挨拶例を記載してみました。

個人的には、この程度で十分です。

どうしても、気の利いたことを伝えたいなどの前向きな内容であれば加えて問題ないと思います。ただし、端的に収めることを忘れずに構成しましょう。

退職スピーチ例

お忙しい中、このようなご機会をいただきありがとうございます。このたび、一身上の都合により、退職をすることになりました。

〇〇年に入社して3年間、至らぬ点の多い私を支えていただき、皆様には大変感謝しております。

この会社に入社し、業務を通して多くの方々と関わり、そして多くのことを学ばせていただきました。

今後、進む道は変わりますが、こちらでの貴重な経験をもとに頑張ってまいりたいと思います。

皆様もお身体に気をつけてご活躍ください。これまでありがとうございました。


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6.退職時のお菓子などのお礼

退職時に意外と悩むのが、最後のお菓子などの置き土産です。

必ず配らなければいけないというルールはありませんが、一般常識としてお配りすることが、悪目立ちすることなく、無難な退職時の対応と考えられます。

(1)お菓子を配る人

基本的には所属部署の皆さんと、お世話になった方で問題ありません。

少人数の会社の場合は、職場全員に配ることをお勧めします。

同じビルにグループ会社の方がいる場合なども一緒です。基本的には所属部署以外は本当にお世話になった方だけで問題ありません。

(2)お菓子の金額

結婚式などとは異なりますので、自身の予算に応じた金額で十分です。

私の場合は、概ね一人当たり200円〜300円程度で所属部署の方の予算を考えていました。

一人に一口行きわたれば十分ですので、無理のない金額に抑えましょう。そして、人数を計算してその分が入っている「箱菓子」で問題ありません。

一方で、特にお世話になった方には個別にもう少し高めのお菓子や、ハンカチ等をお配りしました。

ここは本当に自分がお世話になった気持ちなので、少し奮発しても良いかもしれません。

私はいつもお菓子とハンカチの組み合わせで、概ね一人当たり1,500円〜2,000円くらいのイメージでお渡ししてきました。

(3)お菓子を渡すタイミング

渡し方は様々ですが、私は所属部署の方には箱菓子を購入してきましたので、「後で皆さんで召し上がってください」と添えて、事務をまとめている方などにお願いしてきました。

渡すタイミングは最後の日に出勤して、落ち着いた段階ですぐにお渡しします。

そうすると、お昼くらいまでに、「〇〇さんからのお菓子です」と配ってくれます。

一人ひとり回ることも良いと思いますが、最後に挨拶をすることと、相手も仕事もある事を考え、そこはお願いしてよいと思います。

一方、お世話になった方には、必ず個別に訪問します。

最後の日は自身もいろいろとバタバタもしますし、相手も必ず会社にいるとは限りません。

前もって予定を伺い、事前に(1週間前でもOKです)お渡ししても全く問題ありません。むしろ、ゆっくり時間の取れる日程のほうが話もしやすく、お礼もお伝えしやすいと思います。

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7.お餞別などを頂いた場合

会社によっては、退職にあたり各人からお餞別をいただくケースもあります。

悩ましいところですが、結論としては、お餞別にお返しは必要ありません。

お餞別はあくまでお餞別ですので、遠慮していただかないことは失礼にあたります。

素直にありがとうございましたとお礼を述べ、受け取って終わりましょう。

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